【艦これ】電探やLvなどが命中率に与える影響を調べてみた。

電探やLvなどの要素がどの程度命中率に影響を与えるのか気になったので、データを集めて統計的手法によって推定してみた。

データの集め方

1.Lv1の金剛型戦艦4隻と扶桑型戦艦2隻を用意する
2.戦艦6隻にそれぞれ必要な装備を付ける
3.2-4-1に出撃し、戦闘シーンを録画する
4.記録した動画を見ながらデータをエクセルに記録する

戦艦6隻の装備は次の通りである。

金剛…46cm三連装砲 + 14号対空電探×2
比叡…46cm三連装砲×2
榛名…46cm三連装砲×2
霧島…46cm三連装砲 + 32号対水上電探×2
扶桑…46cm三連装砲 + 35.6cm連装砲×2
山城…46cm三連装砲×2 + 14号対空電探×2

データの取り方について

目的変数を命中とし、命中したら1、"miss"と表示されたら0とした。説明変数として記録した変数は「Lv、命中状況、交戦形態、味方損傷状況、敵損傷状況、味方命中、敵回避、敵陣形」である。

たとえば、反抗戦で敵の陣形が単縦陣のときに32号電探を2つ装備しているLv10の小破した霧島が大破した雷巡elite(回避30)に30のダメージを与えた場合は「10 1 反抗戦 小破 大破 16 30 単縦陣」とエクセルに横1列に記録する。

次のリンク先のファイルはその記録である。興味のある方はDLしてほしい。再配布も自由である。「命中状況」が「1.命中 2.miss」と書かれてましたが、正しくは「0.miss 1.命中」です。リンク先のファイルを修正しました。
Dropbox - Error

以上が1〜4である。次にデータの分析である。

分析

集めたデータを多変量解析のできるソフトに入力し、重回帰分析を行う。簡単に言うと、「(命中率)=(定数A)×(Lv)+(定数B)×(電探の命中補正)+ ・・・」という式を作ろうとすることである。説明変数(Lv数とか敵回避とか)ごとに量的変数か質的変数を次のように設定した。

量的変数…Lv、命中状況、味方命中、敵回避
質的変数…交戦形態、味方損傷状況、敵損傷状況、敵陣形

ここで「次へ進む」というボタンを押すと次のような画面が出る。

この画面を見ながら重回帰分析の式に取り込む説明変数を決定する。分散比の値を見比べてみると、回避の分散比が11を超えており、ダントツで高い。つまりこれは「回避は命中率に強い影響を与える」ということである。よって回避を説明変数に取り込むことにする。するとさきほどの表は次のように変化する。

回避の偏回帰変数が-0.016と表示された。定数項は0.769から1.084に変化した。もし仮に敵の回避の値によって命中率を推定するなら、「(命中率) = -0.016*(回避) + 1.084」という式になる。基本的には分散比が2を超えている項目を取り込んでいけば良い。分散比やその他の情報などを考慮しながら説明変数を選択した結果、最終的に次のようになった。

味方損傷状況や敵陣形の分散比も高いが、この変数を説明変数に取り込むと「複縦陣は単横陣よりもよく避ける」という非常に考えにくい推定結果が出るため、説明変数には取り込まなかった。今回の推定では残念ながらLvが命中率に与える影響はよく分からなかった。今回の推定に用いた攻撃の数は216件で、攻撃者のLvの標準偏差も4.1ほどなので、Lvが命中率に与える影響を推定するためには不十分だったのかもしれない。

大雑把な結論

・敵回避が命中率に影響を与えているのはほぼ確実
・電探は少なくとも低レベルならたぶん効果がある
・戦闘マスが2-4-1で艦のレベルが15未満なら32号電探ひとつで命中が6.5%ほど上がり、敵の回避が10上がると命中率が16%下がる